令和7年度入学式 都市大で出会う未来

令和7年度入学式 都市大で出会う未来
 2025年4月2日、春の柔らかな日差しに包まれる中、東京都市大学世田谷キャンパスにおいて2025年度入学式が厳かに執り行われた。早朝には一時小雨がぱらついたものの、式が終わる頃には青空が広がり、まさに新たな門出にふさわしい空模様となった。

 真新しいスーツに袖を通し、やや緊張の面持ちで正門をくぐる新入生たち。その姿は、今日という日が人生の中でいかに特別であるかを静かに物語っていた。本年度は、大学院441名、学部1,837名、合計2,278名の新入生を迎え入れることとなった。新たな仲間を迎えるこの晴れの日に、キャンパスは新しい息吹に満ちていた。

 式典は吹奏楽団による国歌演奏で幕を開けた。続いて登壇した野城智也学長は式辞の中で、「大学とは、自ら問いを立て、答えを探求する場所である。本学では、グローバルな思考力を養い、チームで多様な知を創造することを重視している。好奇心や使命感を刺激する多彩な機会が用意されており、学生にはその環境を最大限に活かし、不確実で複雑な時代を力強く生き抜く基盤を築いてほしい」と語った。

 続いて、学校法人五島育英会の渡邊功理事長が挨拶に立ち、「歴史と伝統を有する本学は、優れた教育と研究の可能性に満ちている。幅広い学びと交友・交流の中から夢や目標を見出し、大人としての自覚と責任を持って、実りある学生生活を送っていただきたい」と激励の言葉を贈った。

 来賓祝辞では、後援会会長の阿部浩知氏が登壇。また、本学独自の留学プログラムである「東京都市大学オーストラリアプログラム(TAP)」の受け入れ校、エディスコーワン大学人文学部のマシュー・アレン学部長より、「国際的な卓越性と協力を理念に掲げる東京都市大学で、世界と未来をつなぐ架け橋となる人材に成長してほしい」とのメッセージが寄せられた。さらに、駐日オーストラリア大使ジャスティン・ヘイハースト氏からのビデオメッセージも紹介された。

 式典の終盤には、学長からの温かい歓迎の言葉とともに、未来へ挑戦する勇気と学びの喜びを伝えるメッセージが贈られた。期待と不安が交錯する中で、参列者一人ひとりの表情には、それぞれの決意と希望がにじんでいた。式の締めくくりとして、吹奏楽団とアカペラサークル「Groove」による東京都市大学校歌および学園歌『夢に翼を』が披露され、会場には一体感と高揚感が広がった。



 式典を終え、9号館の外へ足を踏み出すと、そこには新入生を迎えるための花道が広がっていた。まさに、大学入学の象徴とも言える光景である。各団体が並び立ち、笑顔で新たな仲間を迎え入れるその姿には、自団体の認知向上を目的とする側面もあるが、それ以上に、かつての自分たちの姿を重ね合わせる想いがにじんでいる。数年前、この場所で同じように希望と不安を抱えていた自分を思い起こしながら、新入生一人ひとりに手を差し伸べる団体も少なくない。


 新たな環境、新たな出会い、そして新たな自分との遭遇。ここから踏み出す一歩が、それぞれの未来を形づくっていく。入学式とは、そのスタートラインである。

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