進化する鋳造の現在 都市大EXPO
11月3、4日で開催された世田谷祭において「都市大EXPO」ブースが出展された。
本学工学部機械工学科の学生と、同学科白木教授率いる日本鋳造工学会関東支部の方々、また株式会社コイワイの協力により、鋳物の展示と鋳造体験が行われ、会場は小中学生や地域の方々でにぎわっていた。
鋳物展示のコーナーでは、株式会社コイワイによる制作部品が展示された。最新鋭の金属加工機レーザービームメルト(LBM)、エレクトリックビームメルト(EBM)と呼ばれる、いわば金属の3Dプリンタによって加工された、繊細な部品が並び、まるで芸術品の展示会のような様子だった。
株式会社コイワイ専務取締役の小岩井修二氏は、金属3Dプリンタによる金属加工について「従来のものよりも軽量で、品質・コストパフォーマンスが、ともに、より高いものを製造できるようになり、レース車両のエンジンやヒューマノイドなどの精密さが要求される機械に利用され始めている。金属3Dプリンタの発明によって、これまではできなかった可動性の部品や微細な構造を表現できるようになり、人類は大きな進歩を遂げた。」と語った。
鋳造体験コーナーでは、本格的な鋳物作りが楽しめた。砂型の上型と下型を作ったあと、ホワイトメタルを流し込む。冷やすとでてくるのは白銀に輝く、地元の可愛らしいキャラクター、オッポン(尾山台)とトドロッキー(等々力)である。
鋳物を造る段階は、一対一の指導が行われ、材料も無害のものが使用されるなど、安全第一に行われていた。体験前に受ける講義では、鋳物の作り方や金属の基礎知識について説明された。内容が分かりやすいのはもちろんのこと、時折クイズも交え、参加した地域の子ども達も楽しんで参加していた。
白木教授は、「鋳造は、マンホールや車のホイールなど、我々の生活に欠かせない技術であり、様々なところに活用されているが、一般の方にはマイナーな技術に思われてしまっている」と指摘。「鋳造産業は担い手が少ない現状ある。多くの子供たちに参加してもらい、少しでも興味をもってもらえればと思う」と語った。
コイワイ社は鋳物作りのスタッフを大募集!!!工場見学の受け入れはいつでも。
人事担当 管理部谷山