ISOミライブワークショップ 考えることを、止めるな。

ISOミライブワークショップ 考えることを、止めるな。

ミライブ | 考えることを、⽌めるな。

 

ミライブでは、原⼦⼒発電で出た⾼レベル放射性廃棄物の地層 処分について、⼀緒に考える仲間を募集しています。 https://miraibu.go.jp/

 

 2023年1⽉11⽇(⽔)、東京都市⼤学横浜キャンパスにてISO学⽣委員会ミライブ事業による合同イベントが開催された。ミライブとは経済産業省資源エネルギー庁より委託を受け 、全国の⼤学⽣が中⼼となり「地層処分問題」について「考えるキッカケづくり」をしている団体である。その活動目的は、若い世代に地層処分問題について少しでも興味を持ってもらうことだ。

 今回のイベントはISO学⽣委員会に所属する学⽣が、イベントを通じて⾼レベル放射性廃棄物の処分の現状を理解し、その処分をどうするべきか「⾃分事」として考えるきっかけを作ることを⽬標に実施された。 

 今回の講演で、地層処分問題について理解を深めるための基礎知識である放射能についての解説から始まった。放射能による影響は病院で受けるX線検査、⾶⾏機での⾼所移動、がん治療などがあり、私たちは⽇常的に被ばくしていることがある。放射能は案外⾝近なものであるのだ。

 今回のテーマとなっている⾼レベル放射性廃棄物とは、原⼦⼒発電所にてウランを原料として発電を⾏った後、使⽤済み燃料を再処理(リサイクル)し再び燃料として使⽤できない部分として取り分けられた部分の事である。これを熱で溶かしたガラスとともに固めることから「ガラス固化体」ともいう。 

 放射能は時間とともに減衰するが、⾼レベル放射性廃棄物は放射能が⼈間の体に被害をもたらさない程度になるには100万年以上かかるとされている。 

 その期間、地上から300m深いところに埋めることで、⼈間から⾼レベル放射性廃棄物を遠ざけガラスや粘⼟、地層の⼟壌など重いもので遮蔽する。そうすることで⼈間が廃棄物の近くにいる時間を減らすことができ、外部被ばくを低減するための三原則に従って処分することが可能である。 

講演の様子

 ただ、埋めればいいのではなく地層処分に適する場所の確保が課題となっている。⽇本の地形において⽕⼭や活断層を避けた地形の中から⽂献調査、概要調査、精密調査を通過して初めて安定した場所として選ぶことが出来るのである。そのような⽇本各地の地形の特徴が地層処分に適しているかを⾊分けした科学的特性マップというものが2017年に公表されており各地域の地層処分への適合性が分かってはいるものの、2022年現在北海道の神恵内村(かもえないむら)と寿都町(す っつちょう)のみ⽂献調査を実施できているという段階である。 さらに、⽂献調査に進んだうちの神恵内村は住⺠からの賛成を多く得られているが 地形としてあまり地層処分に適していない。⼀⽅で、寿都町では地形は適しているものの住⺠からの反対意⾒が多いということも問題となっている。 

 これらの事を踏まえ、⼯作体験を挟みその後「どうしたらこの問題により関⼼を集められるのか」についてISO学⽣委員会の学⽣でディスカッションした。 

「どうすれば地層処分問題に関⼼を持ってもらえるか。」 

 ワークショップでは、上記のテーマについてターゲットを2つに分けてディスカッシ ョンし各グループごとに模造紙にまとめた。以下に印象的な意⾒を抜粋する。 

  • 2, 4班: ⼤学⽣向け 

地層処分に関する記事を最後まで読みクイズに答えると教科書、参考書の割引サ ービスを受けられる 

地下アイドル、インフルエンサーとのコラボを活⽤ 

  • 6, 7班: ⼦供向け 

修学旅⾏、義務教育課程に取り⼊れる 

 どのグループでも、世間からの⼀般的な地層処分へのイメージは「難しい」、「つまらない」が多いのではないかという意⾒が多かった。そのイメージをなくすことが地層処分へ関⼼を持ってもらうための第⼀歩となると考え、学⽣たちがなるべく⾝近に感じられるようなアイディアを「⾃分事」として考えている様⼦が⾒受けられた。 

 今回のイベントを通じて、参加学⽣の多くが⾼レベル放射性廃棄物の基礎知識から処分の重要性を学び、地層処分を「難しい」という印象だけに収めず有意義なディスカッションができたことが窺える。

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

Written by 

⼭下マナト(新聞会) 

井上晴(ISO学⽣委員会)

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