世田谷祭 コロナに終わりを告げる2日間

世田谷祭 コロナに終わりを告げる2日間

 2023年11月4日〜5日に第94回東京都市大学世田谷祭が開催された。今年の世田谷祭のキャンパステーマは「百花繚乱」である。個々の良さを引き出し、各企画を楽しく華やかに成功させ、来場者の方々にもたくさんの花が咲き乱れるような世田谷祭を感じていただきたいという想いが込められている。この記事では各企画やイベントの様子をいくつかに絞って取り上げたので是非最後まで見ていただきたい。

模擬店

 新型コロナウイルス感染拡大により、4年間実施できずにいた模擬店が今回ついに実現した。二日間を通じて多くの人で賑わい、客の呼び込みや宣伝活動の声が広場に響き渡っており、コロナ前の活気の再来を感じさせた。

メインステージ
 昨年新たに建設された新7号館1階では2日間に渡り、音楽団体によるライブや来場者が参加できるイベントなども実施され、キャンパス内でも特に賑わいをみせた。中でも1日目の昼に行われたデジタルコンテンツ研究会と放送会によるDJイベント「Digiconnect」では、各地方で活動する複数のアイドルグループがスペシャルゲストとして次々に登場し、白熱のライブが繰り広げられた。この日の最後には中夜祭が開催され、都市大生によるカラオケ大会が実施された。会場は大いに盛り上がり、世田谷祭初日の締めとしてふさわしいイベントとなった。

▶中夜祭取材記事:https://tcuprs.com/2024/03/29/tcukaraokefes/

室内イベント

 建物内では今年も様々な課外活動団体によるイベントが実施された。今回は室内イベントの中心である1号館の地下1階〜3階の各教室にて開かれた展示やブース、ステージに焦点を当てた。

 地下1階では音楽団体の演奏が行われており、7号館でのメインステージに向けた調整や練習ステージとして利用されていた。1階ではリアル間違い探しや縁日企画、さらにはマジックショーも開かれていた。来場客が気軽に参加できるものが多く、小中学生に好評だった。2階では天文研究部のプラネタリウムの出展や、2日目にはこれからの進路に関する公演「都市トーク」が開かれ多くの人が集まった。3階では文化系サークルの出し物が多く、デジタルコンテンツ研究会や美術部の展示、競技麻雀部の模擬雀荘や鉄道研究部の模型運転が行われた。高校生達が実際に体験し、大学でのサークル活動の雰囲気に憧れを抱く姿も見受けられた。

 世田谷祭実行委員会会長の植木あいりさんに話を伺った。植木さんは世田谷祭を終えて、

「ノウハウも経験も少ない中、模擬店の完全復帰や飲酒販売と、これからの世田谷祭の基盤となる取り組みを行った。初の試みである誘致企画やパワーアップしたステージ企画など多くの挑戦を行ったが、トラブルなく終えることができてほっとしている。」と安堵の心境を語った。

 またここまでの準備に関しては、「特に委員内での関わりが薄くなっていたため、交流を増やすことに苦労した。委員内のイベント開催や会室の作業を通じて、最後には自然と絆が生まれていったように感じる。困難なことも多くあったが、今になっては全ていい思い出だ。」と大変だった一面も語った。

 最後に、植木さんは「当日は「百花繚乱」の名の下、賑やかにそして華やかに開催することができた。来場者の楽しそうな笑顔に、『頑張って良かったな』と思わずつぶやいてしまった。一方で演者の遅刻やゲリラ豪雨など予想外のトラブルに焦る場面も多くあったが、委員が頼もしいカバーをしてくれた。『みんなとなら解決できるんだな』と、忙しさと同時にどこかで楽しさも感じていた。あっという間に終わったが何事もなく、『この最高のメンバーと世田谷祭を行えて本当に幸せだった』と心から思えた。」と達成感に満ちた様子をみせた。

 今年の世田谷祭では、マスクを着用していない学生や来場者も多く見受けられ、模擬店をはじめコロナ禍で出来なかったことが多く実施された。自由闊達な文化祭が開催できることの素晴らしさを全ての人が実感し、来年以降の世田谷祭にも引き継がれていくことを願っている。

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