投資と機会損失を考察、エビ会で実践的学び

投資と機会損失を考察、エビ会で実践的学び
 2025年3月26日、横浜キャンパス33A教室にて「エビ会」が開催された。エビ会は生産管理に関する座学会であり、今回は高橋知里さんを含む学生が参加し、海老沼利光会長による経営分析に関する座談会が行われた。会場は厳かな雰囲気ながらも、活発な意見交換が行われた。

エビ会とは?

 経友会では、学生支援の一環として、海老沼会長を中心に「エビ会」を定期的に開催している。活動内容は、生産管理に関する座学会、工場見学、就職活動支援など多岐にわたる。2016年頃に始まり、約9年間にわたり継続されている。

投資の本質と「蕎麦屋の演習」

 企業は「あるべき姿」の実現に向けて投資を行う。今回の講義では、投資の種類について説明があり、代表的な例として「蕎麦屋の演習」が紹介された。「時は金なり」という概念を考慮せずに、資金の時間的価値について議論が交わされた。また、資金の時間的価値を適用するための便利な係数の活用方法について、海老沼会長が持参した3冊の書籍を基に解説を行った。

 設備投資分析は単なる金勘定ではなく、投資の必要性を見極める力が求められる。さらに、設備開発の実現可能性や成功率を評価し、「真の効果」を見極める重要性が強調された。これは教科書では学べない、実践的な内容であった。

 

「投資分析」「意思決定」のための思考

 会長は「分析すること自体が目的ではない」と仮定し、投資分析における現実的な制約や限界を指摘した。ビッグデータの活用においても、想定外の自体や入手困難データへの対応には人的判断が不可欠であると述べた。また、投資分析は「考え方・比較の仕方」を駆使し、最終的な意思決定を下すのは人間であり投資の意思決定は「会計屋」の仕事ではなく、「経営システム工学」の視点から行うべきだとの考えが示された。「蕎麦屋の演習」では、そばを運ぶ途中で落としてしまうことが「機会損失」となることが例として挙げられた。講義の締めくくりとして、この機会損失をテーマにした宿題が出され、次回の演習に向けた議論が期待される。

 

まとめ

 今回のエビ会は、現役学生の要望を反映した講義内容となり、多くの学びを得る機会となった。参加者は次回の講義を楽しみにしながら、今回の学びをさらに深めることとなった。

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