二子玉川ライズ ガレリア 夢祭 5年ぶりの開催

二子玉川ライズ ガレリア 夢祭 5年ぶりの開催

 

 2025年3月29日(土)、二子玉川ライズ ガレリアにて第4回夢祭が開催された。夢祭は夢キャンコミュニケーターが主催している。東京都市大学の研究室のほか、付属校やグループ校(園)も参加した。会場は大きく3つのエリアに分かれており、グループ校紹介エリア、ステージ及び体験、展示ブースが並ぶ学びのエリア、主催者がコミュニケーターが夢祭の案内、普段の活動を紹介をする夢キャンコミュニケーターエリアが展開された。当日はあいにくの天気ながら、多くの来場者で会場は盛り上がりを見せた。子供は勿論、興味を持って足を止めてくれる人も多く、屋外ならではの様々な来場者層が印象的だった。本記事では、夢祭当日の様子を一部紹介する。

夢祭全体

 今回の夢祭のテーマは「夢限」である。この言葉には、「無限に広がる夢」という思いが込められている。地域とのつながりの中で新しい発見や可能性、成長を成し遂げたいという思いがうかがえる。また、サブテーマは「未来へ奏でるみんなの舞台(ステージ)」である。これは、夢祭に参加したすべての人が、ここでの経験を未来につなげてほしいという思いを込めたそうだ。

夢祭はコロナ禍の影響で、5年ほど開催が断念されていた。しかし今年、夢祭の復活にあたり、過去最大規模のスケールで行われることとなった。

学びのエリア

 学びのエリアに参加していた団体は全部で6つある。そのなかでも本記事では情報科学研究会による「自分だけのホームページを作ろう!」と、コミュニティマネジメント研究室による「ウェルビーイングカードゲーム」について紹介する。

自分だけのホームページを作ろう!

 この企画は情報科学研究会によって行われた。内容はHTMLを学びながらオリジナルホームページをデザインするというものだ。本イベントに当たって情報科学研究会が主催した。

 取材に答えていただいた情報科学研究会の齋藤さんによると、二子玉川ライズではWifiが使用できず、通常のインターネットを用いたワークショップが難しかったという。そこで、Windows環境とテキストエディタを編集できる環境があればホームページが作れるので、この企画を実施するに至ったという。使用するプログラミング言語は、タグの中に自由に書きこめるものであり、子どもでも取り組みやすいよう、あらかじめ基本的なひな形を用意してある。また、画像などの素材も事前に用意しておくことで、自由に組み合わせてホームページを作成できる構成となっている。例を見せていただいたが、好きな食べ物ランキングや表を作って自分だけの時間割を作ったりといろんな要素が含まれていた。

 この体験を通して、プログラミングへの興味をもつ子どもたちが増えることが期待される。

ウェルビーイングカードゲーム

 この企画はコミュニティマネジメント研究室が主体となって行われた。企画名に使われている「ウェルビーイング」とは、人が良い状態でいることを意味し、その達成に向けた行動を促す概念である。しかし、一人ひとり「良い状態」だと感じるものは異なる。そこでこのゲームでは、自分が良い状態になるには何が必要なのか理解するために、他者との会話を通して、相互理解を深めることを目的としている。

 コミュニティマネジメント研究室では、都市生活や地域コミュニティに関する実践的な研究を行っている。都市計画や少子高齢化といった社会問題にも取り組んでいる。これまでは一部の専門家主導で行われていた地域づくりの議論に、市民一人ひとりが自己実現を目指し、まちづくりに関与できるような仕組みをつくることに力を入れている。

 その一環として、「ウェルビーイング」の視点を学校教育に組み込むという試みも行っており、実際に本学の姉妹校や、傘下の学校では授業への導入実績もあるという。大学の研究が教育現場にも波及している点には、大きな可能性を感じた。

 コロナ禍の影響で5年ほど開催が断念されてきた夢祭だが、こうして二子玉川ライズという大きな舞台で復活を遂げることができた。厳しい状況にあった夢祭を復活させるのには多くの苦労があっただろう。今回のイベントを通してより多くの地域の人達に本学を認知してもらい、交流することができたと思う。これからも地域と深く連携し、より発展していけることを期待する。今回の夢祭の開催は大学だけでなく、様々なグループ校や協力者の協力によって支えられたものである。今後もより多くの人との結びつきを得て、より素晴らしい夢祭の開催に期待したい。

 

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