海外記者リポート Part.4

海外記者リポート Part.4

海外記者リポート Part.4

T‌A‌P(東京都市大学オーストラリアプログラム)に参加している新聞会会長主筆の枝迫雄大が現地をリポートする。

 僕はボーイスカウトだ。駅前で募金活動をしていたり、キャンプをしたりする、探検隊みたいな恰好をした、あれだ。甲子園やフィギュアスケートの大会で国旗を揚げたり、お正月の明治神宮などでかがり火の前に立っていたりする姿をご存知の方もいるかもしれない。子供がやっている印象が強いかもしれないが、大学生やそれ以降も形をかえて活動が続く。あのボーイスカウト、日本だけでなく、世界169の国と地域に活動拠点を持っている世界最大の青少年教育活動だ。オーストラリアもその大きな拠点の 1 つ。オーストラリアではボーイスカウトではなく「スカウト」、また、日本にもあるガールスカウトは「ガールガイド」と呼ばれる。

 ECUのカフェ「6」でレジを打っている Helenさんは、僕のスカウトTシャツを見て、「私もガールガイドなの!」と声をかけてくれた。偶然の出会いだったが、互いがスカウトであると分かったその時からもう友達だ。僕が地元のスカウトと交流したい、と伝えると、すぐに国際交流の橋渡しを担当する指導者にと連絡を取ってくださった。メールで数回のやりとりを行った後、紹介いただいたのはキャンパスと同じ、ジュンダラップで活動する「ワネロースカウト団(Wanneroo Scout Group)」のみなさんだ。

 突然現れた日本人の僕だったが、スカウトのみんなはなんの抵抗もなく受け入れ、仲間に入れてくれた。相手は中学生、日本人が相手でも会話に困る年代だが、そこはクリア。僕らの会話の内容が「日本語」なのは面白い。オーストラリアの中学校では外国語を最低2年間勉強する、と決められているそうで、ワネロースカウト団の子供たちの多くが日本語を選んでいた。「数字は10まで数えられるよ、いち、にい、さん…」「今日の授業では『たべる』『のむ』を教わったの!」「日本語の名刺を作ったんだけど、見て!」といった感じで、そのクラスでの成果を教えてもらえる。行くたびにレベルアップする様子を見て楽しんでいる。

 日本と異なり、毎回の活動が平日の夜に行われる。 活動に参加させてもらうようになってもう1ヶ月ほど経つが、日本のスカウト活動とはまた少し異なり、毎週の活動が面白い。今後も継続して活動に参加し、またレポートしたいと思う。学校外でも英語やオーストラリアの文化に触れる機会があるのはとても嬉しい。

 

1ドル貨幣の中にはスカウト連盟、ガールガイド連盟のマークが入ったバージョンのものがあり、普通に流通している。
ワネロースカウト団、「スカウト」部門のみんな。中学生年代の子供が所属する。
ラフティング。もちろん筏を作るところから自分たちで行う。
ボルダリング。

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