アメフト部HELIOS、今シーズン最後の戦い

アメフト部HELIOS、今シーズン最後の戦い

 2024年12月14日、アミノバイタルフィールドにて、東京都市大学アメリカンフットボール部HELIOSの今季最終戦が行われた。10時キックオフのこの試合は強風に見舞われ、肌寒い中での決戦となった。ここまで2勝3敗の状況で最後は勝利を飾りたい中、対戦相手は同じく2勝3敗の東京都立大学である。1年間の集大成を見届けるために、スタンドには多くのOBや保護者をはじめとした関係者が応援に駆けつけた。

 試合は序盤、HELIOSが順調な立ち上がりを見せ、試合のペースを握る。ただ、都立大学も懸命な守備で得点を許さない。それでも前半にHELIOSが3点を取りリードしたまま試合は後半へ。後半も着実な攻撃と守備を繰り返し、試合時間残り3分の状況で3点を追加。このまま逃げ切りたいが、都立大学は最後の攻撃チャンスに望みを託す。HELIOSも必死に防戦するが相手のランナーを中々止められず、ゴールラインまで1ヤード(約0.9メートル)という絶体絶命の状況でタイマーは残り1秒。これを防ぎきれず相手のタッチダウンとなり6点。更にタッチダウンをすると追加得点のチャンスが与えられ、キックを決められて1点が追加。このままファイナルホイッスルが鳴り、6-7でまさかの大逆転負けとなった。

 試合後、HELIOSの皆さんが今シーズン応援してくださった方々へ感謝を伝えた。観客席からは「よく頑張った!」や「良い試合だったよ!」といった言葉と共にあたたかい拍手が送られた。

 試合後のインタビュー

監督 中村崇人さん

Q.試合を終えての率直な感想をお聞かせください。

A. 全体を通して詰めが甘いところが如実に結果に出たと思います。オフェンスでは点が取れそうな時に取り切れず、ディフェンスでは最後粘り切れない部分が今のチームの弱みだと痛感させられる試合でした。

Q.試合の勝敗を分けた部分はどこにあったと思いますか。

A.最後まで都立大学さんは劣勢ながらも、諦めずチャンスを伺っていました。一方でこちら側は少し慢心があったのかなと思います。そういったメンタルの部分の差が勝敗を分けたと思います。

Q.アミノバイタルフィールドのピッチコンディションや強風の影響はいかがでしたか。

A.高いボールへの影響は少なからずありましたが、それでもプラン通りに選手達はプレーしてくれたと思いますし、言い訳にできないかなと思います。

Q.今シーズンはどのような1年間となりましたか。

A.下級生を主体としている中で、全体的に自力をつけることが出来たと思います。

Q.大学関係者やOBの皆様に今シーズンを終えてのメッセージをお願いします。

A.本当に1年間色んなご支援をいただきありがとうございました。選手が練習できるのは大学のご支援や保護者の方が送り出してくださるからです。また、OB会の方々からも多くの援助をいただきここまで戦って来れました。だからこそ、結果でお返しできないと恥ずかしい限りですので、来年以降も精進して行きます。今後も応援よろしくお願いいたします。

主将 4年橋本幸隠さん

Q.試合を終えての率直な感想をお聞かせください。

A. 今シーズンの最終戦という中で結果は満足いくものではなかったですが、後輩たちがすごく頑張ってきたおかげで今年1年間やり切れたと思います。来年以降の後輩たちの活躍に期待したいです。

Q.ここまでのHELIOSでのアメフト生活を振り返るといかがでしたか。

A.コロナ禍から始まった中で、徐々に人数も増えていき多くの部員が参加できる部活になったと思います。後輩たちが主体となって何も分からない状態から、試合で戦える実力まで成長できたので、来年以降とても期待できるチームだと思っています。

Q.在学生の皆様に向けて是非アメフト部の魅力を教えてください。

A.体を張るだけではなく頭も使いながら攻め方を考える面白さはすごく魅力に感じていただきたいです。また、チームスポーツなのでまだまだ人数が必要ですので、是非入部していただきたいです。

Q.最後にOBの方々や保護者の皆様に向けてメッセージをお願いします。

A.OBの方々や保護者の皆様のご声援なしではこの1年間乗り越えられなかったので、本当に感謝したいと思います。来シーズンは後輩たちが強いチームを作ると思いますので、引き続きご声援よろしくお願いします。

副将  4年矢田凌聖さん

Q.試合を終えての率直な感想をお聞かせください。

A.結果的には負けという形で終わってしまい、本音は勝ちたかったですが、大学2年生から続けてきたアメフトの人生を最後までやり切って終われたのかなと思います。

Q.今のチームの現状をどのように感じていますか。

A.今日のような試合で勝ちきれないのが今のチームの弱点なので、来年度は今日の結果を踏み台にして後輩たちに頑張っていただきたいと思います。

Q.最後にここまで応援してくださった皆様にメッセージをお願いします。

A.特に自分の親には、迷惑をかけながらも最後まで支えてくれたことに感謝したいです。また、その想いを無駄にしないようにアメフト以外でも頑張っていきたいと思います。

OB会長 金田明雄さん

Q.今シーズン現役チームを見てきていかがでしたか。

A.今年は4年生が3人しかおらず、1年生〜3年生が主力のチームでした。授業の関係で練習時間が十分に取れない中、1年生を多く試合で起用出来たことはとてもよかったと思います。チームの雰囲気も非常に明るい一方で、もう少し結果を追及する厳しさは必要かなと思いました。中村監督には是非ここから立て直していただきたいと思います。

Q.OB会の活動はいかがでしょうか。

A.OBとなってバラバラになってしまいがちな中で、HELIOSのOBが集まって活動できていることは、すごくよいことだと思っています。また、チームが強くなればOBはもっと集まるので、現役選手には頑張ってもらいたいですし、そのために様々なサポートが出来たらと思います。

Q.来年度に向けてどのようなことを期待されますか。

来年は主力メンバーがほとんど残るので、新たな1年生を加えて、基礎から練習を重ねミスが出ないように1つ1つのプレーを大切にしてほしいと思います。

Q.現役選手の皆さんにメッセージをお願いします。

全体練習だけでなく、筋力など個々のレベルアップを是非していただけたらもっと強くなれると思います。中々練習時間が取れない中ですが頑張っていただきたいです。

 この試合をもってアメフト生活を終えた4年生の方々からは、悔しさを抱えつつもやり切った達成感に満ち溢れていた。最終的には2勝4敗で幕を閉じた今シーズンだったが、来年に向けて多くの収穫と反省を得ただろう。来年度のHELIOSが今日の悔しさを胸に躍進し続けることに期待したい。

           試合後に集まっているアメフト部の皆さんの様子

課外活動カテゴリの最新記事