2024年度学位授与式 雪の祝福、新たな門出

2024年度学位授与式 雪の祝福、新たな門出
 2025年3月19日、東京都市大学世田谷キャンパスにて、2024年度学位授与式が挙行された。式典当日は思いがけず雪が舞い、キャンパスは白く染まった。春の訪れを待つ桜のつぼみと雪のコントラストが、卒業生の新たな門出を静かに祝福しているかのようだった。

19日(水)は雨や雪 冬の寒さであった


 今年度の学位取得者は、学士では学部別に、工・理工学部556名、建築都市デザイン学部205名、情報工・知識工学部180名、環境学部172名、メディア情報学部199名、都市生活学部158名、人間科学部101名の計1571名であった。

修士では、専攻別に、総合理工学研究科 機械専攻68名、電気・化学専攻79名、共同原子力19名、自然科学13名、建築都市デザイン専攻48名、情報専攻58名、環境情報学研究科環境情報学専攻18名、都市生活学専攻8名の計311名であった。

博士では、専攻別に、総合理工学研究科 機械専攻3名、電気・化学専攻4名、自然科学1名、建築都市デザイン専攻2名、情報専攻1名、環境情報学研究科環境情報学専攻5名、都市生活学専攻2名の計18名であった。



野城学長は、学部式典において、「人生を豊かにするために、自身の能力を伸ばしてほしい」と述べ、

「これからのスタートのために、学科での基礎的な学力の習得と、社会に出て通用する力を育むという2つの教育路線で教育を提供してきた。社会に出てからは、自身の考えを表現できる人が仕事を任せられる。そのような人には連鎖的にチャンスが訪れ、ワクワクする仕事にも巡り合える。渋谷PXUでの社会人向けのリカレント(能力再構築)プログラムなど、社会に出てからも大学に戻って学ぶ機会はある。そこで新たなエネルギーを蓄えてほしい」

と、大学での学びを基に社会に出てからも学び続け、豊かな人生を送ってほしいと、激励した。

理事長挨拶では、五島育英会の渡辺理事長から、五島慶太翁が学生生活で最大の学びとなったという『なあに』の精神を紹介し、

「変化の激しい時代のなか、『なあにの精神』で一歩一歩前に進んで、学び続け、強い翼を鍛えて、社会と世界に羽ばたいてほしい」

と卒業生の活躍を後押しした。

 来賓挨拶では、校友会の皆川会長から

「社会には、手を差し伸べる・差し伸べられる関係がある。これまで皆さんは、多くの大人に手を差し伸べられてきたことが多かったのではないか。社会に出たら、今度は手を差し伸べる存在となって、そのつながりを永遠に維持してほしい。そのつながりこそが社会であり、その中に校友会もある」

と社会における校友会の位置づけを“つながり”という観点から示した。

 その後、卒業生代表による謝辞に続き、校歌と学園歌の演奏、学生旗の掲揚が行われた。

入場の様子


 卒業式が厳かに執り行われた後、午後からは卒業生と教職員が一堂に会する祝賀パーティーが開催された。

 式典の緊張感とは一転、会場は和やかな雰囲気に包まれ、各所で笑顔と歓声が広がった。パーティー会場には軽食や飲み物が用意され、各テーブルでは卒業生同士や教員が思い出を語り合い、笑い声が絶えなかった。別れを惜しむように写真を撮り合ったり、再会を約束したりする姿も多く見られ、笑顔の中にに少しの寂しさが入り混じる時間となった。

 門出を祝うこのパーティーは、卒業生たちの記憶に温かく残る、かけがえのないひとときとなったことだろう。

 

フォトスポットが7号館1階に設置されていた


 

 

 

新聞会員24年度 学部卒業生

雪の祝福、新たな門出

 学位授与式が終わる頃には、降っていた雪もやみ、空気はどこか澄んでいた。卒業生らは、うっすらと濡れた道を踏みしめながら、それぞれの未来へと歩みを進めた。寒さの中にも希望が感じられたこの日を胸に、新たな世界へと羽ばたいていく。

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