企業と顧客をつなぐ“対話型メディア”の可能性を探る【法人note勉強会】

企業と顧客をつなぐ“対話型メディア”の可能性を探る【法人note勉強会】
 2025年5月19日、東京都新宿区の四谷オフィスにて、徳力基彦氏を講師に迎えた「法人note活用」に関する勉強会が開催された。本イベントは、企業広報やブランディングの分野で注目を集めるメディアプラットフォーム「note」の法人活用法を学ぶことを目的としており、校友会noteの執筆に関わる新聞会メンバーも参加した。

note勉強会・会場の様子

 働き方やメディア環境の変化に伴い、企業に求められる情報発信の在り方も見直されつつある。そうした中で、noteを単なる記事配信の場ではなく、「企業と顧客・社員との接点」として活用するスタイルに注目が集まっている。会場には、企業の採用広報・マーケティング担当者が多数集まり、情報発信の最新トレンドについて学びを深めた。


「noteとは何か」文章で接客する時代へ

 勉強会の冒頭では、「法人がnoteを運用する意味」についてのレクチャーが行われた。noteは単なるブログではなく、企業にとって「広告」や「一方的な情報発信」とは異なる、“読者との会話”の場であるという点が強調された。企業が自らの思いや日常、取り組みを言葉にすることで、共感を得てコアファンを生むことができる。それこそがnoteの最大の魅力であり、役割だと語られた。

 また、noteの活用は「まずは社内での共有や記録」から始まり、それが外部への発信=「メディア化」につながるという段階的な考え方も印象的だった。読者数やバズを狙うのではなく、1人の読み手に届く文章を積み重ねることが、結果としてブランド価値の向上に寄与するという視点は、学生記者としても大いに参考になった。

情報発信の対象をコアファン中心に示した集合図


記事は“自社紹介”ではなく“自社との対話”

 勉強会では、note記事の具体的な構成や発信タイミング、SNSとの連携など、実践的な内容も多く取り上げられた。特に印象に残ったのは「note記事とは“接客”である」という表現だ。読者にただ情報を伝えるのではなく、「またこの人(会社)の話が読みたい」と思ってもらえるような親しみと人間味が求められるという。

 さらに、「最初はうまく書けなくてもよい。記事はメモから始まる」という言葉には、これから発信を始めようとする立場として背中を押された。完璧な文章よりも、日々の記録や社員の思い、プロセスを丁寧に書き残していくことが、やがて企業独自の“物語”となり、読者との強い深いつながりを生むのだという。

プッシュ型とプル型のコミュニケーションが持つ構造的な違い


新聞会としての気づきと展望

 今回の勉強会を通じて、私たち新聞会も改めて「なぜ書くのか」「誰のために書くのか」という問いに向き合うことができた。これまでの“取材して記事にする”という視点に加え、noteのように“日々の思考や活動を記録し、発信していく”という柔らかい表現もまた、読者との関係づくりにおいて大切な要素だと感じた。

 今後は校友会noteの執筆においても、読者との距離感や伝え方を意識し、「また読みたくなる」ような文章を目指していきたい。noteというプラットフォームを通じて、読者とつながる力を養いながら、より広い視野で執筆活動に取り組んでいく所存である。


関連note記事

5月19日に、法人note勉強会を四谷のnoteオフィスで開催します。|note pro公式 | 法人オウンドメディアをかんたん、すぐに立ち上げ
noteは“広告”ではなく“接客”。BtoB・BtoC問わず伝わる「メモから始める発信」のリアル ー 勉強会に学生が参加してみた|東京都市大学校友会

校友会カテゴリの最新記事