“技術士補”は在学中に狙える 柏門技術士会が道を拓く

“技術士補”は在学中に狙える 柏門技術士会が道を拓く
 2025年6月21日、東京都市大学世田谷キャンパスの71A教室にて、本学卒業生による柏門技術士会が主催する第22回総会・講演及び懇親会が開催された。形式は対面とオンラインのハイブリッドで、総勢62名が参加した。

総会時の様子

技術士と

 

 柏門技術士会は、技術士資格を有する本学の卒業生を中心に構成されている。技術士は、計画、設計、評価、指導などといった専門業務を担い、日本の技術系国家資格でも最上位に位置する称号を持つ専門家だ。高度な知識と応用力が求められるこの資格は、エンジニアとしての信頼と実力を示す証でもある。近年、本学では在学生の受験支援にも注力している。昨年度は本学生22名が第一次試験に合格し、全国の大学でも高い合格実績を誇っている。

 柏門技術士会は、大学との連携による技術士育成にも注力している。世田谷キャンパスでの都市工学科及び医用工学科の「技術者倫理講義」授業、横浜キャンパスでの「特別講義(技術士補コース)」授業への講師派遣など、学生の実践的学びを支えてきた。


公共空間の持続可能性を語る:坂井文副学長が講演

 総会後の特別講演では、本学副学長である坂井文先生が「公民連携の都市空間マネジメント〜公共空間の持続可能な展開」と題し、国内外の事例を交え都市空間の活用について講演した。講演では、ロンドンの王室領地開放や、イギリス・キングスクロス地区の再開発(パブリック・レルム計画)などを紹介し、オープンスペースが都市にもたらす価値について解説した。さらに日本においては、明治維新期の都市変容や、大手町の公開空地、南池袋公園のPark-PFI事例などを挙げ、公民連携による空間活用の可能性と課題を分析した。

 坂井副学長は「私たちが生きる都市環境は、建築、土木、ランドスケープ、都市計画といった多様な分野が関与してできている。技術者には、自らの専門領域を越えて都市をどう見るかという視点が求められる」と述べ、都市空間を支える一員としての自覚を学生に促している。

 

坂井文先生による講義の様子


学生も技術士の道へ

 懇親会は本学世田谷キャンパス1号館4階ラウンジオークにて開催された。当会では、技術士第一次試験に合格した環境情報学科修士1年生も参加した。「第二次試験は実務経験も必要になるため、第一次試験以上に難しいとは思いますが、頑張ります」と意気込みを語った。柏門技術士会の安部会長からは、「この機会を通じて、在学生に技術士の存在を知ってもらい、在学中の受験にチャレンジしてもらえたら嬉しい」とコメントが寄せられた。

 

懇親会の様子

技術士会会長・阿部毅氏

 


 

 技術士第一次試験は年齢や実務経験の制限がなく、学生でも受験が可能である。在学中に技術士補(日本技術士会への登録が必要。登録要件有)の資格を取得することは、将来の進路選択やキャリア形成において大きな一歩となるはずだ。


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