ケミカルグラウトについて都市大卒社員が語る【後編】

ケミカルグラウトについて都市大卒社員が語る【後編】

地下を支える知と技

 地下インフラ技術の最前線では、日々、進化する施工技術と現場力が融合している。今回は、地盤改良のパイオニア・ケミカルグラウト株式会社の施工現場に実際に足を運び、最新の技術を体感するとともに、同社で働く東京都市大学卒業生に、若手育成の取り組みや働く環境について話を聞いた。前編で見た技術の全体像に続き、後編では「人と現場」に焦点を当てる。


現場で見た革新の現在地

 施工現場でまず目に入ったのは、視認性の高いオレンジ色のボーリングマシンであった。作業員の動線やスペースも整備されており、安全と作業効率が高次元で両立された設計が随所に見受けられた。 

 当該現場で採用されていたのは、ニューマックス工法🄬である。注入ロッドに取り付けた特殊バッカ(1〜3個)が地中で膨張し、注入材の漏洩を防止。薬液を狙った地盤に正確かつ効率的に注入できる。加えて、耐久性に優れたハイパーノズルが複数段のノズルを駆使することで、さらなる注入効率の向上が実現されている。

 作業の高精度化も進む。直線部と曲線削孔を組み合わせた三次元ボーリングシステム🄬では、計測システムにより施工精度をリアルタイムで管理。地下構造物を回避しながらの掘削が可能になっている。

後半では、ウォータージェット工法のデモンストレーションも実施。超高圧水とエアーを併用し、ノズルの360度回転から可変角度制御へと進化した技術が披露された。自社開発の高性能ツールスにより高い切削能力を実現し、粘性土や硬質地盤への適用を可能とした。また、高さ1.2m、幅0.55mの超小型掘削機を開発することにより、稼働中の工場などの限られた空間から深部へのアプローチも実現。重金属やVOCなどの汚染に応じたピンポイントな浄化処理が行える。

 地質や空間の制約が常に立ちはだかる現場において、技術と工夫を武器に挑み続ける技術者たち。その姿勢こそが、ケミカルグラウトの「現場力」の本質を物語っている。


都市大卒業生に聞く、ケミカルグラウトの今

 現場取材に併せて、ケミカルグラウト株式会社で活躍する東京都市大学卒業生社員の方にインタビューを実施した。学生目線の質問に対し、技術者としての実感を交えながら、同社の若手育成制度や職場環境について語ってくれた。
 現場取材に併せて、ケミカルグラウト株式会社で活躍する東京都市大学卒業生社員の方にインタビューを実施した。学生目線の質問に対し、技術者としての実感を交えながら、同社の若手育成制度や職場環境について語ってくれた。

若手社員の育成や研修制度について伺いたいです。
 「当社では部署・職種を区別せず、若手社員全体に対する教育制度が整備されています。入社後は会社の基礎を学ぶ導入研修や技術センター、技術開発部、工務部などの各部署で研修を実施し、計1ヶ月ほどかけて配属前の全社的な勉強を行います。技術系社員は配属後も、2年間にわたり定期的な集合研修が行われる体制となっています」

同社の事業領域は、地盤改良部、基礎工事部、岩盤工事部、環境部、技術開発部、設計部、技術営業部、事務部と多岐にわたっており、研修はこれらの業務を横断的に理解する機会にもなっている。

ー定期的な研修では、具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。
 「1年目と2年目の社員を対象に、月に1回の集合研修を実施しています。午前中は二級土木施工管理技士の資格取得に向けた勉強を行い、午後は工事部や安全環境部、工務部からの講話、また他部署との意見交換の場を設けています」

ーその研修を通して、どのような成果があったと感じていますか?
 「各部署の業務内容への理解が深まったほか、同期や先輩との情報共有の場として非常に有益な場となっています。現場での経験や課題を共有する機会となり、自身の成長に繋がったと実感しています」

若手社員の成長を支える体系的な教育制度が、技術力と人材力の両輪で同社を支えていることがうかがえた。


技術と現場がつなぐ未来

 ケミカルグラウトの強みは、技術の開発力だけではない。現場で磨かれる実践知と、それを支える人材育成が一体となり、地盤改良・環境対策といった社会インフラの基盤を支えている。インフラの老朽化、自然災害の頻発といった課題が多々ある。


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