2024年9月15、16日に東京都市大学横浜キャンパスにて学園祭「横浜祭」が開催された。同大学の学園祭運営委員会の主催のもと、横浜祭実行委員会(以下、実行委員会)が運営を行った。今回開催では実行委員会は「Precious」をテーマに掲げ、来場者にかけがえのない体験を提供した。
開会式
開祭式は体育館ステージで行われた。野城学長は、無事に準備を終え開催日を迎えられたことを喜び、「企画、実行する経験は社会に出た後でも役立つ。開催テーマにちなみ、来訪者にも学生にもかけがえのない体験をしてほしい」と述べた。横浜祭初日は、眩しい日差しのある快晴のもと幕を開けた。
企画紹介
天文研究部は、5年ぶりにプラネタリウム企画を復活させ、小学生のリピーターを中心に2日間とも盛況を博した。配布物として用意した星座のレジンアクセサリーやポストカードなどは早々に無くなり、追加で制作する様子が見られた。同部の部長は、「準備は夏休み中に行い、まずは過去の展示設備の理解から着手した」と明かした。成功の要因は、順番待ちの間に来場者を飽きさせない工夫や呼び込みの効果が存分に発揮されたことにある。同部は世田谷祭にも出展を予定しており、横浜祭での経験を活かす心づもりだ。
模擬店
今年度の横浜祭には、多くの模擬店が出店した。焼き鳥や焼きそば、ナポリタンなどの食事からアイスやワッフル、ジェラートなどのデザートまでバラエティ豊かなメニューが揃った。また、酒類の販売が解禁され、20歳以上の来場者はお酒の購入が可能であった。レモンサワーやコロナビールなどのお酒が販売され、多くの人がお酒を嗜んだ。今年度からはキャッシュレス決済が導入され、スマートフォンやカードで支払いをする人もみられた。一方で、100円や200円といった少額の商品も多く、依然として現金決済が多数派となった。
中夜祭・後夜祭
中夜祭・後夜祭として初日昼頃と2日目閉会式後に体育館ステージで抽選会が行われた。横浜祭実行委員会が主催し、テーマ「Precious」をならって貴重な思い出を提供するという目的で行われた。司会者は夏の風物詩の浴衣を身に纏って登場し、会場からは歓声が上がった。次々と当選番号が発表され景品が渡される中、突然会場のBGMが変わり、ボーナス企画としてクイズや輪投げ、司会者とのじゃんけんなどのチャレンジが行われた。このチャレンジに見事成功した当選者には、通常の景品に加えて特別景品が用意されており、ガッツポーズで喜ぶ姿も見られた。2日目の後夜祭をもって横浜祭の全イベントが終了し、満足そうに会場を後にする来場者や本学生の姿は、この横浜祭の完成度を物語った。
最後に
第28回横浜祭は、人々にかけがえのない思い出を残して幕を閉じた。酒類販売が復活し、キャッシュレス決済が導入されるなど、今年度もまた挑戦の多い開催となった。主催、運営陣の尽力により学園祭は変化を続けている。時代の流れに合わせた変化により今後の学園祭の利便性が向上し、より良いものになっていくことに期待する。