【知湊会】学びを社会へつなげる――知湊会が描く未来

【知湊会】学びを社会へつなげる――知湊会が描く未来

 情報工学部知能情報工学科の学科研究会「知湊会」。学生同士が学びを支え合い、さらに学外の世界へと視線を広げて活動を展開する姿勢は、他の団体とはひと味違った存在感を放っている。今回、会長の新田勇樹斗(にったゆきと)氏に話を伺った。


学生生活を支える「知の共有」

 知湊会の活動は大きく二つに分かれる。一つは、学生同士の交流を通じて大学生活を支える取り組みだ。新入生歓迎会では、学年を越えて交流するきっかけを提供し、毎年秋の世田谷祭では模擬店を出店して盛り上げ役を担う。そして試験期間前には学生に向けて「試験勉強会」を開き、過去問や試験傾向を共有し合う。さらにその情報をデータベース化しており、会員にとっては頼れる学びの資源となっている。

 「入会してくれた学生には、まず大学生活を楽しんでほしい。そして、困ったときには知湊会が支えになれるようにしたい」と新田会長は述べた。自身が学生生活の中で苦労した経験からがあるからこそ、安心できる場の重要性を実感しており、知湊会を「学びと交流の拠点」にしようと心がけているという。


企業見学―学科研究会ならではの強み

 もう一つの柱が、企業見学をはじめとする学外活動だ。知湊会は「情報工学の学びを社会でどう活かすか」をテーマに、情報系に限らず多様な業界を訪問している。これまでにキヤノンアネルバ株式会社や富士電機株式会社といった半導体・電機メーカーを見学。現場では、制御システムや生産ラインの最適化など、情報技術を目にした。

▲企業見学を行ったキヤノンアネルバ株式会社

「自動車は機械工学、半導体は材料工学といったイメージを持っていましたが、実際は分野の垣根を越えて情報技術が活用されていました。情報工学の知識が社会のさまざまな場所で役立っていることを実感しました」と新田会長は振り返る。

ただ知識を教室で学ぶだけでなく、実際の現場で体験するからこそ得られる発見がある。これこそが、学科研究会ならではの価値だと言えるだろう。


経友会との強いつながり

 知湊会の活動を語るうえで欠かせないのが、校友会組織・経友会との連携である。経友会会長・海老沼利光氏との出会いは、新入生歓迎会にさかのぼる。その後、オンラインでの交流を重ね、校友会副会長・金子正樹氏も同席する場で熱意を語ったことをきっかけに、具体的な企業見学の話が動き出した。

▲経友会・海老沼利光会長

「海老沼会長と二人で話し合い、キヤノンアネルバ株式会社や富士電機株式会社の見学が実現しました。経友会のお力添えがあったからこそ、私たちの活動はここまで広がっています」と新田会長は感謝を口にする。
卒業生とのつながりは単なる後援ではなく、知湊会が活動の幅を広げる大きな原動力となっている。


これからの挑戦

 2025年度後期から2026年度にかけては、新しい取り組みも控えている。夏休みには資格勉強会を開催し、基礎学習をサポートする仕組みを強化する予定だ。また、UDトラックス株式会社への見学も計画されており、情報技術が自動車産業にどのように活かされているのかを学ぶ貴重な機会となる。

さらに今後は、環境経営システム学科学生会とのコラボレーションも視野に入れている。工場見学や合同イベント、広報活動などを共催することで、学部・学科を超えた交流の場を広げていきたい考えだ。


会長が描く理想の姿

 最後に、新田会長は知湊会のあるべき姿をこう語った。

「知湊会は、やりたいことを一緒に実現できる場所でありたいと思っています。学年を越えて悩みを相談したり、新しいことに挑戦したりできる仲間と出会える。そんな環境をつくりたいです。忙しい大学生活の中で、ちょっとしたきっかけを作れる存在になりたいです。」

知識を共有し合い、社会とつながり、仲間と挑戦する。
知湊会は、学生たちの「学び」と「未来」をつなぐ架け橋として、これからも進化を続けていくだろう。


公式インスタグラム:東京都市大学 知湊会(@tcu.chijyou20) • Instagram写真と動画

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