
兵庫支部総会における最大の特徴は形式化からの脱却である。これまで神戸三宮のホテル宴会場などで開催していたものの、会費が高額になりがちで内容のマンネリ化や若手が参加しにくい雰囲気という課題を感じていたそうだ。これに対し今年度は会場をライブハウスに変更し、音楽というエンターテインメント性を加えることで、参加に対するハードルを下げる工夫を行っている。校友会長を務める皆川勝氏も冒頭のあいさつで、これまで40回ほど臨席されている中でもこのような場所での開催は初めてであると高く評価されていた。

兵庫支部の現況
兵庫支部永田佳敬支部長は、兵庫県が位置する関西圏は東京の大学から見ても距離があり、なかなか卒業生が増えず、新規会員の獲得や若手の取り込みに苦戦していることを明らかにされた。長年の先輩方の尽力により活動は維持されているものの、会員の高齢化は避けられない現実となっているとのことだ。「指をくわえて見ているわけにはいかない」という危機感のもと様々な企画を考え、新しい支部員を増やしていく工夫を施している。今回は「プロのジャズシンガーをお呼びし、音楽を楽しみながら懇親を深められたら」という思いで、ジャズライブハウスにて総会を開催するに至ったそうだ。

現在会計幹事を務める荒井良祐氏は、2024年度まで務めた支部長の集大成として昨春に実施したブロック総会の成功を挙げられた。3ブロック合同で開催し、近畿地区の各支部との交流を深めたこのイベントは、コロナ禍明けの大きな成果であったと振り返った。しかし支部最大の課題である「活性化・若返り」に関しては、厳しい現状認識を示された。
常に活動を活性化させる視点で起案しているものの、なかなか実現できない具体的な事例として、2024年度に実施した「神戸須磨シーワールド見学会」を挙げられた。この企画は、会員だけでなくその家族や孫も楽しめるようにと、参加のハードルを下げる意図で実施されている。
結果として「家族ぐるみの参加があり、世代を超えた交流ができた」という新たな成果はあったものの、本来のターゲットであった「若手卒業生の参加」は依然として少なかったと率直に吐露され、「参加促進こそが課題であり、今回の参加者を起点として一層の協力をお願いしたい」と呼びかけた。

第2部はジャズの音色と共に
総会に引き続き、第2部の懇親会は「音楽鑑賞会」として開催された。神戸を拠点に活動するジャズボーカリスト・元木美穂氏によるピアノ弾き語りでは、「思い出のサンフランシスコ」やビリー・ジョエルの「Just the Way You Are(素顔のままで)」、「レット・イット・ビー」などが歌唱され、参加者はうっとりと聴き入っていた。

オヤジバンド「THE HONEY BEAT ∞」は、ザ・ベンチャーズや加山雄三、寺内タケシとブルージーンズなど、1960年代に流行した曲を中心に13曲演奏された。本学卒業生である平井景三氏(S46・通信)もメンバーとしてバンドに参加しており、学生時代はグリークラブに所属されていたそうだ。先ほどと打って変わってアップテンポな楽曲へ曲調が変わるとペンライトを振ってリズムに乗る参加者の姿も見られ、広く知られるザ・タイマーズ版の「デイドリーム・ビリーバー」では会場全体となって歌うなど、大いに盛り上がりを見せた。

兵庫支部のこれから
今後の活動は高齢化が進んでいる支部存続を第一の課題として、新規会員の募集や会員が参加しやすいイベントの企画を行っていくとのことだ。2025年度の活動としては、7月に新開地「喜楽館」で落語の鑑賞会を行った。年明けに新年会、2026年においても5月には潜水艦が間近で見られる神戸港でのクルーズツアーを予定している。今回のような形式での総会開催は初めての試みであったが、次回もこのような形式での開催を続けていく方針だそうだ。これからの校友会支部の在り方の選択肢ともいえるジャズライブ鑑賞会に、今後の期待が集まっている。












